変則的食事療法に関して

(1)もともと1日に2食しかたべていませんでした。どうしても3食にしなければいけませんか?

もともと2食の人が急に3食にすると、体重が急に増えることがあります。結婚して、朝食を食べるようになったところ、急に太ったと言う人が大勢います。

糖尿病を治療するときの食事療法としては、原則的に「3食まんべんなく」をすすめられますが、なにがなんでも3食にしなければいけないというわけではありません。ヘモグロビンA1cの変動をみながら、食事方法を工夫していくという独自の方法にチャレンジしてもかまいません。

(2)朝食を抜くと健康に悪いと言われていますので、食べたくないのに朝食を無理やり食べています。最近、糖尿病だと言われました。朝食を抜いてはいけませんか?

糖尿病だと言われたときは、1日の総カロリーを減らして体重を減らすことがさしあたりの急務です。朝食を抜いても昼食が増えたり、夕食が増えたりしないで一日の総カロリーを減らせるならば、朝食を抜いてもかまいません。

(3)夜遅くまで働く仕事をしています。深夜に食事をして、すぐに眠る生活です。このままでもいいですか?

いけません。夜遅く食事してすぐに眠るというのだけは避けて欲しいのです。糖尿病である旨を上司と話し合って、仕事中に15分だけでも休憩をもらって、その間に食事してください。帰宅の3時間以上前に休憩時間をもらうことが肝心です。

(4)早朝空腹時血糖値は低い(120mg/dl)のに、ヘモグロビンA1cは高い(7.5%)というタイプの糖尿病です。有効な食事療法はないですか?

朝食を抜いてみましょう。食事を昼食と夕食の1日2食にします。2食の量はあまり増やさないでください。昼食の前に、しっかりと野菜を食べるとさらに効果的です。そうすると午前中の平均血糖値が低くなりますので、ヘモグロビンA1cが予想以上に改善することがあります。

(5)仕事がら、お酒を飲まないわけにはいきません。どうしたらいいですか?

好きでお酒を飲むわけではなく、あくまで仕事上やむを得ないのなら以下のようにしてください。

お酒はごく薄いウイスキーの水割りにしてください。おつまみはキュウリのみにしてください。キュウリには腸内でアルコールを分解する酵素が含まれています。他のおつまみはいっさいとらないようにしてください。その努力でヘモグロビンA1cがどれぐらい下がるかチェックしてみましょう。

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